就活にのぞむにあたって
さて、これまで就活を5つのステップに分解し、必要な準備の仕方や取り組み方について考えてきました。
この章で、全体的な流れとポイントを復習します。
Step1:自己分析をする
自己分析は、“あなたのこと”を知らない面接官に、“あなたを採用するための理由”を提供するための情報を整理する取り組みです。
どんな面接官でも意識的・無意識的に関わらず、自分が採用して良かったと思える理由づけを探しています。
そのため、自己分析を通じて、面接官が納得できる理由をつくるようにしていきましょう。
自己分析を通じてアウトプットをするものとして重要なのが、下記の2点です。
1)将来、自分が実現したい目標やビジョン、価値観など
→鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師としてどのようなことを達成したいのか?
2)自分がどんな人物であるかを明らかにするための自己PRの材料(情報)
→自分を振り返り、どのような意識でものごとに取り組み、成長し、そしてどんな成果が
あったのか?
まず、将来、自分がどのような人生を送り、その中で仕事をどのように位置づけ、社会にどのように貢献していくのかということを踏まえながら、自分が実現したい・達成したい目標を設定することが必要です。
そして2つ目として、これまでのさまざまな経験から自分の価値観や考え方、どのようなことを学び成長してきたのかを考えます。
この点は、面接や履歴書に記載する自己PRをつくる上で必要な取り組みになります。
また、過去を振り返ることで、自分の強み・長所や弱み・短所などについても整理する機会になります。
Step2:応募先の選定
応募先の選定では、学校の求人情報やインターネットなどを通じ、幅広くアンテナを張り、求人票を得る必要があります。
自分の知らないところに素晴らしい取り組みをしている治療院や医療機関があるはずです。
また、実際に治療院や医療機関をできるだけ“見学”することが大切です。
ぜひ、自分の目でさまざまな治療院などを見学する機会をもち、自分の視野を広げてください。
Step3:志望動機をつくる
志望動機の作成については、自分の目標やビジョン、価値観と志望先のビジョン・方向性、価値観の擦り合わせをすることが重要です。
そもそも就活とは、自分が設定した目標の実現につながる就職先をみつけることが最大の目的になります。
仕事を通じて達成したい「何か」を、その職場でどの程度、得ることができるのかということについて考えていく必要があります。
そして、この擦り合わせをする際に重要となるのが、「自己分析」と「志望先の選定」で集めた情報となります。
就職先を選ぶ基準として給与や福利厚生などの条件も確かに重要です。
しかしながら、働く先で大きな目標や価値観を共有しながら働けるという点は、人が仕事をしていく上でとても大切な条件になります。
仕事を通じて実現したい目標や夢を共有することができれば、直面する障害にも協力して乗り越え、自分自身も成長する機会が増えていきます。
Step4:応募する
応募する際には、電話やメールでコンタクトする段階から“評価されている”という点を忘れないようにすることが大切です。
社会人としての基本的なマナーという部分は、医療人である治療家にも当然、求められる資質です。
ひとりの社会人としての責任ある行動を心がけるようにしましょう。
また、カバーレターの添付などについても、単なる就活のテクニックとしてではなく、社会人としての基本的なマナーとして身につけていただきたいと思います。
きっと、さまざまな場面で役に立ちます。
Step5:面接を受ける
面接については、一般的に以下の4つの点が主に評価されています。
①面接は一緒に働く仲間を探す行為であり、スタッフとして迎えいれたい人物かどうか?
②院のビジョンや方向性、価値観とみなさんの目標が一致しているか?
③治療家目指した理由、将来の目標、志望動機など面接での内容と応募書類の内容に一貫性が
あるか?(雰囲気や態度を含めてみられています)
④コミュニケーション能力があるか?
この点を踏まえて、
①なぜ、この道を選んだのか?そして将来、どのような治療家になりたいのかという将来の
目標は何か?
②なぜ、その志望先で仕事がしたいのか?
③どのように職場に貢献できるのか・貢献したいのか?
という3点についてはしっかりと整理するようにしましょう。
さて、本サイトの冒頭でも、就活は“正解のない課題への取り組みである”という説明をしてきました。
これから就活を行うみなさんは、期待と不安が入り交じった複雑な気持ちになっていることでしょう。
きっと、自己分析や志望動機の作成にあたっては、悩むことばかりだと思います。
でも、就職や内定はゴールではなく、みなさんが自分の目標を実現するためのスタートでしかありません。
どんな状況に直面しても、その状況をプラスに考えるかマイナスに考えるかは自分次第です。
ものごとや状況は捉え方次第であることを忘れないようにしましょう。
必ず道は開かれます。
最後に、これから就活にのぞむみなさんへ、歴史上の偉人が残した言葉を送ります。
◉カルビン・クーリッジ氏(第13代 アメリカ合衆国大統領)
「この世に粘り強さに代わるものはない。
能力だめだ。素晴らしい能力を持ちながら、成功できなかった人間など山ほどいる。
天才でもだめだ。”不遇の天才”は、今や決まり文句と言ってよい。
教育でもだめだ。世界は教養ある落伍者であふれているではないか。
粘り強さと決意、それだけが全てに打ち勝つ」
◉スティーブ・ジョブズ氏(Apple創業者)
「私は、成功した起業家とそうでない者をわけているものの半分は、純粋な粘り強さであると確信している」
本サイトは、みなさんが自分の実現したい目標を達成できることを応援しています。
社会人になると思い通りにならないことや苦しい状況になることもあるかと思います。
しかし、そうしたことはみなさんの気持ちの持ちようによって、悪い面だけでなく、良い面もみせてくれるようになります。
決して、あきらめなければ、きっと自分が望む人生が手に入るはずです。
自分をあきらめず、高い目標をもって、成功への階段を一段づつ登ってください。
応援しています!
そしてこのサイトがみなさんの就活に少しばかりでも役に立てれば幸いです。
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