社会人になっても覚えておきたい電話の話



みなさんは、社会人としての電話のマナーについて考えたことがありますか?

「応募する〈2〉」でも取り上げたとおり、一般的に電話対応の仕方は“社会人のマナー”としてみられ、“就活”においてもとても重要なスキルの一つになるからからです。

逆にいうと電話対応が上手な人はそれだけで「しっかりした人」とか「常識がある人」という印象を与えることができます。
また仕事をする上でも、電話の印象が良い人は「仕事ができそう」という感じがしますので、ぜひ電話対応が上手いといわれるようにしておいて損はありません。

そこで、“就活における電話”についてどのような点に注意する必要があるか考えていきます。

まず、

〈Point〉電話は“あなた”の人柄を伝えるもの(人柄が伝わってしまうもの)

ということをしっかりと認識しておきましょう。

みなさんの中には、「電話ぐらいで人柄が伝わるはずがない」と思う方がいるかもしれません。
しかし、電話の声はみなさんが思っている以上に“あなたの人柄や雰囲気”が伝わってしまいます。
この点は、自分ではなかなか気がつかない場合が多くありますが、企業などでも電話応対については、新入社員教育などでも取り扱われるぐらいマナーとして大切にされています。

とりわけ社会人経験のない方の場合、仕事上における電話の経験がないといえます。
仕事上における電話は友達や家族と電話で話をするのと異なり、身につけておきたいマナーがあります。

そして、実際に就活で電話をかける際に注意しなければならない点として以下のような内容があります。
どれも少し意識するだけでできるようになるものですから、“就活”という中でしっかりとできるようになっておくと、きっと将来、みなさんの役に立つといえます。

〈就活時における電話の注意点〉

1)メモとスケジュール帳を用意する
面接の日時の調整や必要な応募書類などについて忘れることがないようにメモをとりましょう。

2)伝えたい内容(用件)を整理しておく
こちらから伝えたい内容は箇条書きにするなど、整理しておきましょう。

3)静かな場所からかける
最近は、スマートフォンや携帯電話でかけることも多いため、駅や人ごみの中から電話はせず、静かな場所からかけるようにします。

4)かける時間を考える
なるべく診療中の忙しい時間は避け、受付時間の前後や休憩時間などにかけるようにします。
診療中で採用担当者が電話にでれない場合などもありますので、その場合、どの時間帯にかければよいか確認するようにしましょう。

5)自分の利き腕と違う方で受話器を持つ(右利きなら左手で持つ)
メモをとったりするので、受話器(スマートフォンや携帯電話)は利き腕とは反対で持つようにします。

6)姿勢を正し、意識的に少し高い声で、ゆっくり話す
電話は思っている以上に声がこもったり、暗い印象を与えやすいので、姿勢を正し、普段より少し高い声で話すと印象が良くなります。
また、どうしても早口になりがちですので、ゆっくりと話すようにしましょう。

相手につながったら、

7)まずは名乗る&用件を簡潔に伝える
必ず最初に名乗り、用件を簡潔に伝え、担当者に取り次いでもらいます。
例えば、「〇〇学校〇年の〇〇と申します。〇〇に掲載されていた求人票を見てお電話させていただきました。採用のご担当の〇〇様にお取り次ぎいただけますか?」というような内容で問題ありません。

8)復唱する
面接の日程や応募書類などについて復唱して、間違いがないかどうか確認します

9)相手が電話を切ってから切る
用件が終わったら、「ありがとうございました。失礼いたします」と伝え、相手先が切ってから電話を切るようにします。
もし相手がこちらが電話を切るのを待ってくれているように感じたらこちらから切っても構いません(一呼吸ぐらい待つようにしましょう)。

こうしたことを意識するだけで、電話対応の仕方は格段と上手になりますし、慣れてくれば意識しなくてもできるようになります。

電話応対の仕方は重要ですが、最初から上手くできる人はあまりいませんので、失敗を怖がらずにトライしていきましょう。
経験値があがれば、電話のスキルは誰でも高くなりますので、頑張ってください。

仮に最初の頃に失敗しても、一生懸命さが伝われば、決してマイナスにはなりませんので、心配しなくて大丈夫です。

〈就職した際に覚えておいてほしいこと〉

実は、社会人の方でも仕事上の電話を苦手にしている方は大勢いらっしゃいます。
特にかかってきた電話に出ることを苦手にしている場合が多いようです。
これは一般企業に勤める会社員の方にも当てはまりますし、特に最近では新入社員の方が電話にでるのが「不安」という印象を持っているというニュース記事なども多くみられます。

その理由として、下記のようなことがあげられます。
・誰からかかってきたか分からない
・知らないことを聞かれたら困る
・クレームの電話だったらどうしようと不安になる
・きちんと取り次げるか不安 
・他の仕事をしているので面倒 など

このようにいろいろな不安のため、電話にでるのを躊躇してしまうようです。
治療院などにもいろいろな方から電話がかかってくるため、慣れていないと不安に思うこともあるでしょう。

しかし、電話は必ずかかってきますし、みなさんが出なければいけない状況というのは必ずあります。

この時、みなさんの電話の対応の仕方によって、その治療院や医療機関の印象が決まってしまうこともあります。
つまりみなさんの電話の対応が素晴らしいものになれば、勤務先の評判も良くなるということです。

ですので、就職したらできるだけ早いうちに電話への不安がなくなるように努力していきましょう。
電話は回数をこなした分だけ必ず上手くなるものです。
電話に出ることの不安は、積極的に電話に出ることを繰り返していかなければ克服できません。
苦手意識が身についてしまうとなかなか解消できませんので、失敗を恐れず電話にでるようにしていただきたいと思います。

はじめから上手くできる人はいません。取り次ぎなどを失敗することもあるでしょう。
でも、そうした失敗を怖がらずにトライすることが、電話対応が上手くなるコツです。

学校の中でも電話のマナー講座があったり、臨床実習の中で電話応対の実習ができる学校もあると思います。
そういう機会がある方は、ぜひ“恥ずかしがらず”にトレーニングだと思って実践してみてください。

電話を受ける際のコツとしては、
・メモを取りながら話を聞く
・日程や大切な用件の場合は、復唱して相手に確認する
・折り返し連絡が必要な場合は、名前と連絡先を必ず聞く
・意識的に普段の声より高い声で、“ゆっくり”と話す
・相手の話をしっかりと聞くようにする
ということを忘れないようにしましょう。
しっかりとした習慣が身についていけば、決して不安に思う必要はありません。

そして、

〈Point〉不安があっても電話にでるようにする

という姿勢が大切です。
少しだけ勇気をだして、頑張ってみてください。

〈将来、採用担当者・教育担当者となった際に覚えておいてほしいこと〉

将来、採用担当者になったり、新人教育を担当する場合は、新卒で入職される方の多くは電話に対する不安を持っているということを理解しておいてください。
そして、採用した人が電話業務を身につけられるまでしっかりとフォローアップをしていけるようにしていただきたいと思います。
電話機の使い方はもちろん、電話の掛け方・受け方についてもスタッフ教育の中に取り入れていくことも考えていきましょう。
スタッフの電話応対の良し悪しで、治療院の印象が大きく異なることになりますので、スタッフ教育の一貫としてしっかりとした教育環境をつくる必要があることを覚えておいていただきたいと思います。

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